愛をこめて

b0058500_20433044.jpgいつもお世話になっている中華料理店「蓬莱閣」では、ご主人のジャッキーが料理を作られ、奥さんの紅梅(ホンメイ)ちゃんが給仕をされています。

お店がお休みの日には、紅梅ちゃんが家族の料理を作られることがあるそうです。

それは、お店で出せないような、伊勢海老に鮑に蟹にと、ふんだんに豪華な食材を使われた料理だとか。中国でも海に近いところで育った紅梅ちゃんは、海の幸を思いのたけ使われるそうです。

いつもコストを思案して、リーズナブルな価格でメニューに載せられ、なおかつ美味しい料理を提供しようと頭を悩ませていらっしゃるご主人のジャッキーは、「コストの制限がないから、紅梅ちゃんの料理は美味しくてあたり前」と、ちょっと膨れ顔。

プロのシナリオとアマのシナリオ。
アマチュアがノーコストでいいかと言うと、海外ロケ等がふんだんに書かれていると採用されません。

特に放上映化を条件にしている懸賞では、最終審査近くでふるい落とされます。

それは放上映化にあたっての制作費のコストですが、別の意味での、シナリオを描きあげるにあたってのコストとは?

資料集めにお金をかける。手間隙をかける。それもコストでしょう。
でもお金をかけたからと言って、人間が描けることに直結するはずもありません。

それでは、アマチュアのメリットとは?

それは、プロにできないくらい喰いさがって人間を描こうとする熱意、人物に対する愛情、伝えたい気持ちだと思います。
喰いさがることもせず、表面的に、上手さにばかりとらわれて、いい加減なところで肝心の人間を愛さずに仕あげてしまっていては、経験を積んだプロに負けて当たり前です。

ジャッキーは膨れていたけれど、きっと紅梅ちゃんは、仕事がお休みの日には、美味しい料理を夫や子どもたちと一緒に食べたくて、コストもさることながら、愛をこめていらっしゃるのでしょう。

作品への、人物への、こめるほどの愛があれば、必ず思いは伝わります。
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by nomelier | 2005-12-08 20:44 | Drama
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